父曰く

日産「フィガロ」は「ダットサンフェアレディ」の復刻版にしか見えない、と。発売当初から思っていたらしい。

何せ父は日産党。かつてB10サニーや初代チェリー、B120サニートラック等に乗り日産車の走り、メカの良さ、耐久性*1を知りつつも、燃費が悪い、大きすぎる、と、ホンダN360ダイハツシャレード等を乗り継いでしまった。それでも日産車への憧れは静かに抱いていたようで、今のY10に至る。

「時間と金の余裕があったら510の1600ハードトップSSSに乗ってみたい」とか、「やっぱりいつかはセドリック。ワゴンなら仕事にも使えるしディーゼルなら燃費も・・・*2」とか、未だに口にしており、サニー、ブルーバード、セドリック等の(事実上)廃止は衝撃的だった模様。また、コストダウン、品質低下の極致に達していた平成10年式のY10に乗ってしまったことや、日産のラインナップに父の希望に適う車種*3が全くなくなったことで、最近は少しばかり浮気気味。
そんな自分も、物心ついた頃から家のクルマが日産車だったことや、父のアンチトヨタな話を聞かされたこと、嫌いな先公が何故かみんなトヨタ車に乗っていたこと*4などから自然と日産贔屓、アンチトヨタになり、クルマ系に目覚めた第一歩はY31セドリックセダンやN13エクサだったりする。今でもやっぱりトヨタより日産のほうが親しみを覚えるのは事実。



目から鱗が落ちた次第。テールランプのパターンとかインパネの造形とか、確かに、310型フェアレディを意識した部分が多い。で、その面影をコンパクトに可愛く、むしろ「ファンシー」とか「ファニー」なイメージに投影しました、というのが、フィガロのデザインと言えそうな気が。



日産の場合、時々「懐古趣味」なクルマを出すことがあるが。B14でズッコケて、過去にあやかりたい、ということで、成功作B12サニーの安っぽさ、古臭さまで現代に復活させてしまったB15サニーとか、走りのイメージやらに翻弄されてコテコテになってしまったR34スカイラインとか。
その傍ら、パイクカー「Be-1」のイメージを巧く投影させつつ普遍的な親しみやすさを身につけたK11マーチや、インテリア、塗色等で「パオ」を彷彿とさせるZ11キューブ等、成功作もあるのは事実。



個人的には、U12ブルーバードやY31セドリック/グロリア、P10プリメーラ(もしくはT12オースター)、C33ローレル、S13シルビア等の思想を現代に蘇らせたモデルを期待したいところだが。現行車だとV36スカイラインとかZ33は結構好きな部類。
お願いだから、スズキと三菱の軽で販売会社の経営維持、なんてことは止して貰えないでしょうかねぇ?魅力的な「日産車」をお願いしたい所。

*1:当時のトヨタ車は「鉄板は腐らないけどメカと走りが駄目」というのが父の評価。逆に日産車は「腐って穴が開くけど中身と走りがいい」と。当時の世間一般の評価そのものだが、妙に説得力があったりする。

*2:しかし最近は「セドリックワゴン」の代わりに「クラウンワゴン」が出てくるようになってしまった。

*3: 大きすぎず、小さすぎないサイズで、ディーゼル、マニュアルの設定があり、低燃費で故障の少ない商用車

*4:現在この例は一切関係なくなっており、世話になっている人はトヨタ車だったりもするが。むしろ嫌味な人に限って日産車。