絶版車の仲間入り。

もうすぐ、トヨタイプサム」。現行モデルの不人気具合は相当なものなようで、実際、街中で見かける頻度も案外多くない。
欧州志向の真面目でほどよく上級、上質なミディアムクラスのミニバン、という位置づけで、欧州名は「アベンシス・ヴァーソ」。こういう性格は個人的には好きだし、是非乗りたいとは思う。でも実際、特に後期型は・・・



イプサムの場合、初代は5ナンバーサイズの比較的コンパクトで軽快なミニバンだった上、「イプー」の安っぽいCMのお陰で安いイメージを植え付けてしまったことで、同じ名前とは思えぬほど車格の上がった2代目で、名前のイメージと実車とのギャップが生じたのも事実。

他には、まとまりはあるしフォーマル、エレガントで悪くはないけど「華」がないエクステリアや、中途半端なサイズ、排気量、価格も災いしたんじゃないかと思うが。




そして、それらの答え。マークX「年輩者」こと、マークX・ツィーオ。マークIIブリットとイプサムの統合・後継車として出るとか・・・?



トヨタの場合、車名は「日本人が発音しやすく」「覚えやすく」「『C』で始まり」「冠」という伝統があった。でも今となっては「ヴィッツ」だの「アルテッツァ」だの「ヴェロッサ」だの、発音しにくく誤記されやすい名前*1を平気で出してる。ビッツ、アルテッツア、ベロッサ、こういう表記を時々見かけるが。




「ツィーオ」なんて、打ちにくいし発音しにくいし、何とも言えないような気が。しかもこの単語、「年輩者」なる意味だそうで。ここまで意味のよろしくない車名、今まであったか?と。乗る人間、客を「年輩者」呼ばわり。酷ぇ話だ。

発音しにくいからと言って、「チーオ」にすると安っぽいし、じゃあ「チャーオ」とか「チャオ」のほうが、意味的にもむしろ良いのでは?とも思うが、まるで原付スクーターや軽自動車の名前みたいで、車格感は皆無。



それに、単独車種だと数的に「売れてる」感が出しにくいから、ということなのか、マークXを名乗るみたいで。で、数えるときは「マークX」として、ランキングの上位に食い込むことで、ティアナとかよりずーっと売れてますよ、感を演出。ミーハーな客層を振り向かせ、結果的にマークXまで売り上げアップ、という策略か。

さらに言えば、団塊世代の場合、X60〜X80系の「ハイソカーブーム」を経験しており、その点、「マークII」を名乗ったほうがイメージ的に売り込みやすいのかも知れない。訳のわからない新規のペットネームを与えるよりも。




こう書くだけでも、トヨタらしい姑息で陰湿なやり方に溢れてるが。

*1:アルテッツァもヴェロッサも不人気絶版車だから、その点はどうかと思うけども。