三洋扇風機発火事故の私的見解

1970年製とのことで、丁度手元にある扇風機も三洋製で、それと比して2年しか新しくない1972年製なもので、正直ちょっと不安でもあり、こういう記事を書く次第。


以前の記事にも書いたとおり、長寿率が高く、季節家電なので使用時間も短い、ということで経年劣化にも気づきにくく、思わぬ事故も生じかねない家電のひとつ、扇風機。
しかも昔の製品故に骨太な造りで壊れにくく、目に見える部分での劣化が感じにくい上、お年を召された方は愛着を持って家電品を大事に使われる傾向があるわけで、その点もまた、事故に拍車。



個人的に、電気製品を安全かつ実用的に使用できるのは20年落ちまで、と大まかに見据えているが、これとて使用頻度や使用状況、機器によって大幅に違うわけで、一概には言えない。でも実際、こういう事故を見ると間違ってもいないかな、と思う。



ついでに、今回の事故は偶然三洋製だったというだけで、三洋電機の設計上、製造上の非はないと思う。何せこれまで37年も風を送り続け、夏を快適にしてきてくれたわけだし、37年も経てば経年劣化は致し方ない。
三洋の場合、以前からちょっと派手なリコールの件数が多いようで、元々「三流」的なイメージが強いのもあって、一般人にはかなりイメージの悪いメーカーになってしまった感がある。

個人的には、液晶でお馴染みの「鋭い」会社よりは安心できて丈夫なイメージがあるんだが・・・

さらに言えば、三洋は家電系のイメージ。OA機器や通信機器に関してはパッとしないし、うちで使っているファクシミリの故障の多さにも呆れている。でもどちらかといえば、空調機器や白物系はそんなに悪くないような印象。
逆に「鋭い」会社は、情報機器や通信機器が良いようなイメージ。三洋とは逆に家電系はちょっと遠慮しときたいかな、と。


三洋電機はいま深刻な経営危機にも直面しているし、こういう事故とかが多発しているのも考えると、すごく痛手になるかも知れない。



最後に、閲覧者の方々へお願い。これはどこでも言っていることだが。古い扇風機をお使いの場合、下記の点に注意願いたい。

  • 異音、振動はないか。
  • 発熱、異臭はないか。
  • 電源コード、プラグに傷、破損がないか。また硬化していないか。
  • 回転ムラ(不規則な回転)を起こしていないか。
  • ガードに破損はないか。

この辺に気をつけておけば、事故の発生は防げると言って良いので、これからも愛着を持って使ってもらいたいと思う。もし何か気になる点があれば、製造メーカーのサービス拠点や最寄りの電気店に、早めに相談していただきたい。

また、こういう症状が起こっている扇風機は即刻使用を中止していただきたい。

  • スイッチを押しても回転しないことがある。
  • スイッチ、電源コードから発熱する。
  • スイッチが戻らない、または押し込めない。
  • 電源を入れた直後の回転が重いことがある。
  • スイッチを押した際、内部から「バチバチ」「ビリビリ」という音がする。

三洋のサイトで機種公開。

http://www.sanyo.co.jp/koho/doc/j/info/070824.html
「リビング扇」でなく「お座敷扇」、「スタンド扇」でもなくて「洋間扇」、「シーリングファン」は「天井扇」。レトロな呼び名だなあ。

ちなみに、うちにあるのは「EF-30UR」。しっかり載ってる。昭和48年販売とのことだけど、コードには「1972」とある。コードだけ長期在庫だったりして。

今も程よく風を送ってくれているけど・・・



NECとゼネラルの分も三洋で面倒を見る、という辺りは妙に納得。