バブルラジカセの世界

DT707っす

一週間ぶりの更新・・・我ながらあきれてしまいます。

最近掲示板で「バブルラジカセ」が話題になっています。

バブルラジカセって何ぞや?」という方もいらっしゃるかと思いますので
ご説明しておきます。

まず、製造された時期がバブル期です。
だいたい、昭和63年から平成5年くらいまでになります。
景気が良かった時代なだけに、コストをかけて、高品質に国内生産されていました。

そして、大きいです。
今のラジカセの2倍くらいの大きさで、
重量は・・・10Kgくらいあるかな?
ですから、一応ハンドルこそついていますが実質、ミニコンポのような使い方しかできません。
持ち歩ける機種といったら、ソニーのソナホークくらいでしょうか。

多機能です。
音声合成でしゃべる「テクノボイス」とか、電動開閉「コブラトップ」とか、
無意味な感じのする(いや、本当にあんまり意味ないです)機能が豊富です。
珍装備の部類では「ズシーンアクセル」とか、「液晶タッチパネル」ですね。
でも、それがバブルな感じで、たまりません!

そして何より、音質が素晴らしい。
バブルラジカセをこよなく愛する方のほとんどが、この点を重視しています。
重低音ブームだったので、「Gホーン」とか「S-XBS」、「アクティブサーボテクノロジー」など、重低音を謳った機種が比較的多いです。
しかし、重低音はおろか、基本設計が非常に優秀なため、サラウンドや低音増強を解除しても、十分すぎる音質で、ナチュラルに楽しめるのです。
重低音にしても、近年のデジタルでいじくった、プヨプヨするだけの重低音とは違い、
「ズーン」という、滑らかで心地よく、力強い重低音を奏でてくれます。
また、当時の松下の機種は、名前こそパナソニックですが開発はテクニクスの部隊が担当していて、ピュアオーディオと同じ思想をもって開発されていたのです。
音質は最新のミニコンポよりも優れていると思います。それくらい、いい音です。

そういう私も、バブルラジカセは数台所有しています。

まず、パナソニックのRX-DT707。
平成3年発売のモデルで、電動開閉のコブラトップが最大のセールスポイントでした。
このコブラトップは、リモコンで開閉できるというギミックが用意されています。
音質はバイアンプ4ドライブ、バイバスレフ構造という凝った設計で、また2ウェイなのでなかなか良好です。
若干硬質な音質のようですが、透明感があり、低音の響き方もきれいです。
この機種は違いますが、これの先代モデルまで開発にテクニクスの部署が関わっていました。
トラブルも少なく、よくできたラジカセです。

次に、これまた松下のRX-DT701。
DT707の1年後輩の後継機種で、売りは「サイバートップ」です。
サイバートップとは、電動開閉のカセットの蓋で、ボタンを押すとカセット部の蓋が内部にスライドされて、カセットをセットするホルダーが現れます。
そして、そのホルダーにカセットを差し込むと、「ピッ」と電子音が鳴り、カセットホルダーが格納され、蓋が閉まります。
このサイバートップ、リモコンでも開閉できるので意外と便利です。
音質は、DT707に比べると若干ソフトです。が、リアルさや響きの精密さはDT707が一歩リードしています。
バブル崩壊のまっただ中だったので、コストダウンを随所に感じます。
(それでもラジカセとしては十分すぎるのですが・・・)

ソニーのZS-6。
ソナホークです。売りだった電動スウィーベル機能は手元にありません。
パナのデザインは流線型で、横に広く縦に低い、車で言えばバブル期のマークIIやカリーナED、コロナエクシブのような感じですが、ソナホークは真逆。
横に狭くて縦に高い、車で言うと後のミニバン系です。
音質は、全体的にエネルギッシュで華やかな雰囲気です。
また非常に表情豊かで、音楽の聞こえなかった部分が聴こえることがあります。
やはり電機メーカーとAV機器メーカーでは考え方が違いますね。
しかし残念ながら、このころからソニータイマーが入ってきたのか、操作キーとCDトレイの
若干の不良があります。
半田が浮いただけのような気もしますが・・・

シャープのQT-77CD。
製品名「SEGNO」セグノと読みます。
現在手元になく、私のいる学級に貸しています。
パワフルな音なので、合唱練習や音楽を使う用途には最適です。
こいつの売りは、ヤマハが開発した重低音機能、「アクティブサーボテクノロジー」。
詳しい仕組みなどはわからないので割愛させていただきますが、とにかく低音の質感は最高。
「ズーン」と、力強く響きわたります。とにかく低音は最高なんです。低音は。
当時廉価機種だったようで機能はいまいちですが・・・
ただし、設計が悪いのか、トラブルは多いです。

あと、これはバブルラジカセではないのですが・・・
パナソニックのRX-ED50。
これは最近の機種です。買ったのは1年ほど前。
当時、QT-77CDしか私の手元になく、トラブルに困っていました。
そして、DT707とDT701の仕入先であるハードオフも近くになく、新品購入しました。
新品としては、当時(というか今も)、音質的に満足のいくラジカセは、MD付きも含めて
これしかなく、必然的にこの機種を買いました。
その直後にハードオフが開店し、半年くらい後に後継機種のED57が出るとも知らず・・・
しかし、ED50とED57を比べると、若干ながらED50のほうがコストがかかっていて、また、
モデル末期だったのか、非常に安い価格で買えたので満足しています。
音質的には、若干高音が強いというきらいがありますが、十二分に許容範囲で、
日常使用で不満の出る音質ではありません。
(というよりバブルラジカセの音質が良すぎるんですよ・・・)
ただし、バブル期に比べると今の製品ですから、細部が安っぽく、リモコンも小さいです。

現在、メインラジカセとしてDT707とDT701を交互に入れ替えて使用しています。
余談ですが、DT707とDT701の電池の蓋って、同じなんですよ・・・

今回の上の画像は、DT707のコブラトップの上の「Panasonic」マークです。
無意味なまでにデカいです。