道具感覚。

感想としては、こういう感じ。

良いと思った点

  • 静粛性、加速

ぶっちゃけ、MC21SワゴンRのK6Aエンジンと比較して、騒音、振動ともに互角かそれより上。ボンネットを開けてみると、えらく小さなエンジン。こんなので走るのか?と親子共々疑問に感じたが、全然そんなことなく、十分なパワー。

音自体は、タウンエースの2Cや、ハイエースの1KZをスケールダウンした感じでもある。でも、その辺でたまに見かけるカロバンのディーゼルよりは明らかに静か。

  • 開放感のある室内

Y10比、立ち気味のシートポジションと高めの着座位置、インパネの造形が効いている感じ。ひとクラス上に乗っているような、ゆったり感。

  • そこそこマトモなインテリア

ヴィッツクラスならこの程度・・・?という質感。乗用としてはもうひと頑張り欲しい所だけど、バリバリの実用車、として乗る分には申し分ない。エアコンやオーディオの位置も適切。道具として如何に使うか、と、考えが膨らむ室内。結構楽しいと思った。
メーターは、なんちゃってオプティトロン、というか、常時照明式。Y10の間接照明メーターよりは確実に新しい。

父共々感じていた、タウンエースの最大の不満点。それはシートの出来。室内を広く演出するためか、同時にコストダウンも兼ねたのか座面が小さく、乗っていて何とも疲れる。あと5センチ座面を長く、と、乗る度に感じていた部分。トヨタ車特有の部分への最大の不安点、とは、これのこと。

プロボックスに乗ってみると、座面は十分な長さで、硬さも問題ない。欲を言えばもうちょっと座面のサイドサポートを確保して欲しい所だが。

とは言え、Y10に付けていたN14パルサーのシートのほうが、座面の長さ、硬さ、サイドサポート共に丁度良かったが。一応欧州戦略車のパルサー、シートにも拘っていたのか。


これはY10。


ちなみに、リアシートは完全な「ベンチ」。絶好の荷物置き場。狭いわクッションは悪いわ・・・

  • 広〜い荷室

流石にバン。受け取って最初にリアハッチを開けたとき「お〜、こりゃ広い!」と、親子で声に出してしまった。四角いデザインが効いてる。地上高も低く、実用性抜群。

  • エクステリアの雰囲気

色のお陰でライトバンっぽさはあまりない。が、かといって乗用車っぽいわけでもない。結構存在感はあるし、でかく見える。
四角く、ピラーが立っているので、室内は開放的で乗降性も良い。

こはちょっと気になった。

  • ドアポケットの深さ

確か、営業マンが忘れ物をしないように、という配慮と聞いたことがあるが、浅い。

  • 足回りの硬さ

そりゃあ貨物車。しなやかな街乗り、などとは程遠い。自分的には、足車ならこのくらいの硬さのほうが良いとは思ったけど、乗用車としての快適性は、5ナンバーのY10のほうが上。

  • シフトレバーの質感

父が口にしていた部分。ダイハツの軽と共通部品っぽい。

  • Aピラーの太さ

ここは、現行車ならどれにしても若干仕方ない。


私的総評

「金持ちになったら、週末専用車として最低グレードで是非一台、と思った」

広い荷室、道具感溢れる内装、と、意外に「遊び車」としての素質があるように感じられた。前にも、遊び専用にハイエースあたりの最低グレード、みたいなことを書いた記憶があるが、それと同じようなもので。もちろん、仕事の相棒としてもソツなく使えると思うが。


トヨタ売店の雰囲気、応対は、まぁ普通だと思った。初っぱなからちょっとしたトラブルがあったんだけど、致命傷ではないし。それにしても、ディーゼルは数が出ないせいか。知識はあんまり持っていない模様。痛いなぁ。

トヨタ自動車レベルでの製造誤差、不良は驚くほど少ないようで、比較対象が悪すぎる(コスト削減以外眼中になかった、辻、塙社長時代の日産車)とは言え、コストダウン、量産性向上、品質向上、の3要素を高次元に満たすトヨタの技術は、やっぱり凄い。

父親がカーナビの移設を頼んだんだが、それが凶に転じた感もある。テレビを常に見られるように、という配慮か、サイドブレーキを下ろしても警告灯が点きっぱなし・・・
「これは・・・燃料警告?」と疑い、助手席で取扱書を調べる俺。「ブレーキ警告灯・・・ブレーキ倍力装置の異常・・・?すぐに停車させて・・・?」、怖くなり、通った先のトヨタカローラ店(同系列、同資本の他営業所)へ飛び込み。結果、ブレーキの異常はない、と。後日、1ヶ月点検のときなどに、ということになった。他にも、ライトを点けてもナビの画面が夜モードにならなかったりする。これも使うとなればさして問題ない部分だが。


Y10の今後


昨晩時点での走行距離は、243807[km]。どうやらまだ決まっていないようだが、一応国内販売も視野に入れつつ、海外輸出、もしくは解体の見通しもある、と。まだ走れるんだけどなぁ。

平成10年。当時、学年的には小学校3年だった自分。あまりクルマ系には興味がなかったが、これの前に乗っていたY10ADワゴンが事故廃車になって、新車、ということで「ウイングロード」にした、と。納車の日、外に置いてあった車を見て「何だ同じ車じゃんか」と思った俺。

何せ、内装がADワゴンとぴったり同じ、という。


その後、とりあえず車に興味を持ちだしたら家にあった仕事用の車、ということで、どうでも良い存在だった。ステアリングを握る前に手放したわけだし、あんまり思い入れはないが。
それでもやっぱり、ちょっと寂しかったりもした。


昨日、父親と二人でカーナビやオーディオ、父が遊びで付けた各種電装品を外した。結構、車の弄り方も覚えられたつもり。

今後この車にどういう運命が待ち受けているかは判らないけど、次のオーナーが見つかったら、その方には是非使いこなして欲しいし、海外輸出されるとしたら、平和な目的で使ってもらいたいな、と思う。

Y10のエンジン音

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