嫌いになったそうで。

父、どこかからかシャープのテレビデオ*1を預かってきた模様。28型ワイドでテレビデオという変な奴で、94年製。
「どぎつい」コストダウンが始まった頃で、工業製品の質が一気に酷くなった時期である。


テレビデオの場合、どうしてもテレビの廃熱でビデオデッキのゴム部品が早く劣化したり、ブラウン管の静電気でデッキ内部が汚れやすくなったりするわけで。



それはともかく、このテレビデオ。メーカーで一度「修理不可」として返却されたものだったりする。だが父、そんなはずはない、と、修理することにした模様。で、必要部品を入手しようとしてもメーカーは調べもしないで「ありません」と。結局あったんだが、納品された部品は別機種の奴。酷いミスだ。
結果、顧客には大変な信頼失墜。納期も遅れた。で、部品を一応組んだのは良いが、メーカーの人間も試行錯誤したりしたのか、フレキケーブルを切ってしまい、復活不可となってしまった。


あまりに酷いSSの対応もあり、父はシャープ嫌いになった。
俺も正直シャープってあんまり好感は持ってないし、意欲的だし挑戦的で面白いけど「クオリティ」は駄目、みたいな印象を抱いていた。巷でも「サンヨー*2」共々、安物、三流、イメージの代表格「シャープ」。最近は液晶、亀山モデル、吉永小百合のイメージで以前よりも高級感が出てきたような気はするが、それでもやっぱり・・・



馬鹿なことに父は「治します」と顧客の所で言っちゃったそうで、急遽、手許にあった不動品のビデオデッキを治して置いてくる、ということになった。で、治すことになった「HR-D4」というビデオ。ビクター製。平成7年製。こいつも酷くなった時期の奴。ペナッペナの、うるさくて反応の悪いメカ。
画質がそこそこだったから以前は俺が使ってたんだけど、メカが死んで、この年式なら治す意味もないし・・・ということで放置していた個体。急遽部品を取り寄せて交換することになったが、メカ部品の殆どが対策部品で、以前は樹脂製だったところが金属製になっていたり、という。こちらは一応動作するようになったので、持っていった模様。


「ビクターも駄目になった」とは言っていたが、この時期の製品はどこのも駄目だ。車だってそう。街を見てみると、ヘッドランプが少しも黄ばんでないY33セドグロ(ブロアム)、EK系シビック、110系カローラ、40系ビスタ/カムリ、R33スカイライン等は皆無。この点、この時代の工業製品が如何に駄目か、が如実に表れている。

*1:本来この呼び方は微妙に正しくなく、シャープは「ビデオテレビ」である。「テレビデオ」は松下が最初に用いた呼び名だが、今や定着しており、他社のカタログにも堂々と書いてある。商標登録はしてないのかな。

*2:不思議なことに、サンヨーにはそれほど悪いイメージを抱いていない俺。白物家電に関しては。