ビデオの達人。
かなり心を動かされた。しかも値段が値段。軽く悩んでレジへ。ついでに、「NV-BS5」なる、おそらくPanasonicブランドの初号機も。値段は同じ。どちらもそれほど使い込まれていない雰囲気だった。
一時間、チャリンコの後ろに、2台。重かったが、何とか持って帰った。
- 写真の機種。
これ、サイズ的にはHR-X1と同じくらいあるね。重いこと重いこと。鉄板も分厚いし、端子も金メッキだし、高級機としてそれなりに気合いが入ってる感じ。流石、ベータプロ「SL-HF900」を意識しただけある。見た目は「なんちゃってEDV-9000」という雰囲気。
動作確認。
メカ音からして、Gメカ以前の旧メカか・・・と思ったが、調べてみたらこれ、DDらしい。、テクニクスの高級ターンテーブルの技術がフィードバックされてるって訳か。
テープを入れてみたら、一回だけ、画も音も出た。数秒しか見なかったけど。やはり、当時の上級機。画質はすこぶる良い。その辺の下手なS機より綺麗なんじゃないかと思った。ついでに、メカのレスポンスもこの時代の機種にしてはかなり良い部類。気合い入ってるなぁ。とても20年前の機械とは思えないほど。
だがその後、回らなくなった。症状的には、現在放置中のNV-870HDと酷似。だた、あっちはアイドラ、ベルト駆動だから、ぴったり同じ部分の故障ではないと思うが。ついでに、こいつの持病なのか、時計表示が暗い。ただし、個人的にはこの位の明るさの方が好きだったりする。
気に入った。かなり気合いの入った感じ。松下機にしてはクラフトマン・シップに溢れてる。「マスター」の名に恥じないと思った。
治したいなぁ。こいつの場合、タイマーは曜日単位だから問題ないし。
- NV-BS5
Panasonicブランドの初号機の筈だが、それもその筈。基本設計は「National」時代の名残が随所に。動作音からして、すぐにGメカであることは判った。ちなみに、カレンダーは88年から03年まで。これも「ナショナル」時代の名残。
動作確認中、ある恐怖を味わった。やっぱり名機なだけに、ゴキカブリさんにも快適なお住まいだった模様で。詳細は語りたくない。
余談だが、途中のホームセンターで「ごきぶりホイホイ」の値段を見てきたんだが、同じ枚数なのに「ゴキブリゾロゾロ」のほうが200円も安くてビビった。ホイホイの方の存在意義が危ぶまれると思うんだが。こんなに価格差があっていいのか、と。「ちびっこホイホイ」とか「ゴキブリキャッチャー」の値段は見なかった。確か、ゾロゾロが一番安かったと思うが。
しかし、テープが挿入できない。何となく、「位相ズレかな?」と思い、ググってみた。やはりそうっぽい。早速バラす。途中、ここを参照したり。参考になった。
で、カセットハウジング(カセコン)を外した。こいつ、GメカはGメカでも、FS900とかBX25の「インテリジェント・ターボメカ」ではなく、ナショナル時代の旧Gメカ*1な模様。骨格は同じだが、少しレイアウトが違う。やはリカセコンの位相ズレ。治した。
そしたら今度は、テープを引き込んでいかない。また位相ズレかと思ったが、見てみると、テープを引き込んでいくガイドのようなものが動かない。グリスが固着しているのか、バネが伸びてるのかよく判らないが。で、ここ、見てみるとNV-F500と共通の部品だったから、移植した。かなり苦戦したが、何とか。途中、他の部分の位相をズラしちゃったが。
Gメカの位相ズレは電気屋も嫌がるらしいが・・・
一応、テープは吸い込むようになったし、正常にローディングするようにもなった。が、回らない。それに、メカの動きが物凄く渋く、おかしい。固着してるっぽい。放置期間も結構長そうだしなぁ。
しかしこいつ、動きがトロいことこの上ない。ハーフローディング機構も備えていないようで。「カチャ、カチャン、クォーン」という、特有の音が響く。旧Gメカの場合、たった1個のモーターでローディングからテープ走行までこなしているようで、特有の「カチャン」というモード切替音がする。F500のインテリジェント・ターボメカはモーターが増設されており、モード切替が高速化されている。
松下、凄いなぁ。あんなに複雑なメカをたった一つのモーターで駆動しているとは。こいつなら故障も少ないし、コストダウンになる。ついでに、F500のメカは圧倒的に高速化されているのに、骨格は一緒で、部品もほとんどが共通。信頼性も向上してるっぽいし。この設計の巧さ、トヨタ車にも似ていると思う。
正直、画質もいまいちだろうし、出番は無さそうな気がする。予約が2003年で終わり、ってのも痛いし。現状、メカ固着、電気系は不明、ということで保管してある。F400、F500が部品取りになったし、メカ組み立ての参考にもなった。
*1:NV-F1、NV-FS1とかの時代のメカ。