最近のミドルクラス

ミドルクラスというと、例えばプレミオ/アリオンプリメーラブルーバードシルフィ、アコード、アテンザなんかのクラスです。

先日、近所のスーパーで老夫婦が現行型のプリメーラを苦労してバック駐車しているのを見たとき、私は「あ、大きいだけじゃだめだな」と思いました。

日本で最初にこのクラスで3ナンバーを取り入れたのはマツダのクロノス。平成3年のことです。当時、大きく豪華に見える車の時代でしたから、流行に習った選択だったのでしょう。
しかし、それまでのカペラオーナーなどには、「大きい」「うちの車庫には入らない」と大不評。クロノスはすぐにマイナー車の仲間入りを果たします。確か、同時期にアコードとギャランも3ナンバー化して不人気になったような記憶があります。
後に、急遽クロノスを5ナンバーに作り替えたカペラが復活しましたが、やはりこのクラスで3ナンバーは良くないのです。

しかし、ここ数年、このクラスは3ナンバーだらけの状態に。
ほとんどの場合が、欧州仕様のボディと共用するためというのが理由のようです。
ですが、トヨタはちゃんと、3ナンバーだと売りにくいという事実を知っているようで、プレミオ/アリオンは頑固に5ナンバーサイズを維持。中高年オーナーにはプレミオ、若干若い客層にはアリオンと、上手い棲み分けをしています。また、欧州向けの3ナンバーボディには、別途アベンシスで対応するというやり方。うん、上手い。

日産はどうでしょうか。こちらの場合も、国内の中高年向けにシルフィ、欧州と若年層向けにプリメーラで棲み分けしています。
ブルーバードシルフィ、これはよく「ブルーバード」と呼ばれていますが、やめていただきたいです。ブルーバードの正統な後継車ではないからです。車格はプレセア、サイズはパルサー、名前は一応ブルーバードです。ですから、私としては「ブルーバード」ではなく「シルフィ」と呼んでいただきたいです。
しかしこのシルフィ、若作りは諦め、中高年専用という位置づけで、少子高齢社会の日本ではそこそこ好調に売れています。やっぱり、「中高年専用」が良いようです。

プリメーラ、これは先祖に当たるオースターが欧州を意識していたように、歴代プリメーラも欧州を強く意識しています。現行型のデザインも、日本より欧州的な知性を感じます。
が、3ナンバー化はどうでしょうか。私としては良くないと思います。プリメーラといえば、私は初代のP10型のイメージが強いので、余計にそう思います。デザインはいいんだけどねぇ。

さて、ホンダのアコード。スタイルはなかなかですね。特にワゴン。かなりスタイリッシュだと思います。よく見ると、かつての「エアロデッキ」に似た印象が結構感じ取れます。これも欧州戦略車だったはず。
マツダアテンザ。これも欧州を強く意識したモデルですね。現地名「MAZDA6」。でも、あのデザインとインテリア、あんまりに安っぽくて、上品さに欠けると思いませんか?
もうちょっと、その辺を考えれば今よりは売れるようになると思います。
三菱のギャランは・・・もう社内専用車ですね。