DRIVER'S

このコピーって、10年くらい前のセドリック(Y33)のCMでも使ってたと思うが。

MPV

東モで見たときは「お、小さく見えるなぁ。」と感じた。カタチ的にエッジが強調されたために、そう見えたんだろう。でもサイズはデカくなってる。

価格的にはオデッセイあたりのライバル。だが、サイズ的には一クラス上のエスティマなどを相手にすることになるというのが、MPVの痛いところ。今までの販売で苦戦したのは、これのせいだと思う。

価格的に見れば(値引きも含めて)プレサージュイプサムあたりよりも安いんだけど、インテリアは明らかにそれらよりも安っぽく見える。でも、サイズ的にはエスティマ並・・・


郊外のスーパーの駐車場で、運転はちょっと苦手な奥様が楽々バック駐車・・・
なんか、できるわけがない。
先代MPVは、フォード製のV6を搭載していたりするあたり北米色が強いし、初代MPVは、まさに北米戦略車だった。多分、現地では日産のクエストあたりが競合車になってるんだろうけど、日本でこのクラスは不在なわけで。


しかも、形状的に「キャブオーバー・ワンボックスの延長」という感じのエスティマエリシオンと違い、「ステーションワゴンの延長」という印象を受け、オデッセイやプレサージュが直接の競合車に見えてしまう、というのが罠。
ボンゴフレンディもなくなったマツダ。もうちょっと「ワンボックス」な形にすれば良いのに。



これだけでも十分に「売れない」要素は満たしてる。だけど先代MPVは、特別仕様車を連発したり、マツダらしく「値引き」で数を売ってきた。要するに「商品力」で売ったということではない、ということ。


マツダは「ZOOM-ZOOM」に乗っ取り、若年層に特化し、スポーティーなイメージを訴えかけてきた。確かに、問答無用で「スポーツカー」といえるピュアスポーツ、RX-7を作ったわけだし、世界最高の販売数を誇るオープンカー、ロードスターも作った会社。
しかしその一方、日本におけるワンボックス商用車の先駆けとなったボンゴや、伝統の3輪車の延長にあるタイタンなど、土着的な商用車も手がけている。80年代以降はヨーロピアンなイメージを構築し、カペラやファミリアは、真面目で実直な欧州的ファミリーカー、というイメージで、ヨーロッパで「マツダ」の名を知らしめた。


ここでマツダが間違えてはいけないのは、ファミリーカーやミニバンまで、スポーツカーと混同してはならない、ということだ。



ちょっと余談が入ったが。


今回のMPV、インテリアは相当に安っぽいと思うんだが。ここは「マツダ」だからこんなもの、と捉えることもできなくないけど、ちょっとガキ臭い感じがする。青いLEDの電飾がそう感じさせるのだろうか。オモチャみたい。
だからといって、トヨタ車みたいに木目パネルを貼りまくって、ブラウンのモケットシートで親父臭を出しちゃうのもどうかと思うが、そこは「バランス」が肝心。


青いLEDを見て、ED50*1の画面を思い出したが。




今度のMPV、個人的には厳しい評価だ。先代のサイズがアレだったから今度は小さくするか、と思ったが・・・
これ、新車効果が切れたら月1000台くらいしか売れないかも。

*1:うちで使ってる、松下のラジカセ、EX-ED50。液晶のバックライトは青だが、えらく眩しい。